ダウンタウンが音楽家と作った作品を辿ると、坂本龍一とのGEISHA GIRLSから、もう一つの大きな出会いへ行き着きます。浜田雅功と小室哲哉による、H Jungle with tです。
その代表曲「WOW WAR TONIGHT」には、松本人志の声も入っています。番組での出会いが、どのように一曲の録音へつながったのでしょうか。当時の浜田・小室の対談
番組でのお願いと、その前から鳴っていた音
きっかけは、ダウンタウンが司会を務める『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』。出演した小室に、浜田が自分の曲もプロデュースしてほしいと頼んだことから、ユニットの話が動き出します。名前にある「Jungle」は、当時小室が取り入れていた音楽のジャンルです。結成と名前に込めた音楽
ただ、その音づくりは、番組の会話だけから突然生まれたわけではありません。DJ KOOは、小室と半年ほどクラブイベントを重ね、ジャングルのレコードにキーボードを合わせていたと振り返っています。そこで試していたリズムが、H Jungle with tの曲につながりました。DJ KOOが語る制作前の試み
テレビで交わした言葉と、クラブで積み重ねた演奏。その二つが、浜田の歌う曲で合流したのです。
浜田が歌い、松本の声も加わる
1995年3月15日に発売された「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~」。小室が作詞・作曲を手がけ、編曲には久保こーじも名を連ねています。初発売日と詞曲・TWO MILLION MIXの制作クレジット
H Jungle with tは浜田と小室のユニットですが、この曲には松本の声も参加しています。後に二人が出演した『TK MUSIC CLAMP』では、松本を「M Jungle」と呼び、最初の曲に声を入れたことを話しています。浜田の歌を追っていくと、相方の松本も録音の中にいる。そのつながりも、ダウンタウンからこの曲を聴く面白さです。声の参加についての当事者の対談
次の曲では、浜田の歌をどう録ったか
同年7月19日には、2枚目のシングル「GOING GOING HOME」が発売されます。こちらも作詞・作曲は小室、編曲は小室と久保です。発売日と制作担当
当時の対談で浜田は、次の曲の方が歌うのは難しかったと話しています。小室が大切にしたのは、細かな音ごとに歌を区切りすぎないこと。まとまりのある長さで何度か歌ってもらい、良い部分をつないで仕上げたと説明しています。二人が振り返るレコーディング
浜田に曲を渡して終わりではなく、歌い手が気持ちを乗せられる録り方まで考える。こうしたやり取りを知ると、二人の関係が、テレビで並ぶ姿からスタジオで一緒に作る姿へと広がります。
時間を経て、また二人で歌う
2024年5月12日、大阪・万博記念公園の『ごぶごぶフェスティバル』で、浜田と小室は再び同じステージに立ちました。「GOING GOING HOME」に続いて「WOW WAR TONIGHT」を披露し、最後はその日の出演者も加わっての合唱になりました。当日のライブレポート
同じフェスの前日、5月11日には浜田と奥田民生も共演しています。その模様は浜田雅功×奥田民生のステージページで辿れます。
翌2025年には、デビュー30周年の作品集『H Jungle With t 30th Anniversary Collection』も発売されました。二つのシングルに「FRIENDSHIP」、リミックスや映像を合わせて、当時の活動を辿れる作品です。発売元による作品集の紹介
番組で曲を頼んだ浜田と、新しい音を探していた小室。松本の声や制作を支える人たちも加わり、その曲は長い時間を経て再びステージで歌われました。
ダウンタウンと音楽家の出会いをさらに辿るなら、坂本龍一と作ったGEISHA GIRLSへ。別の作り手が引き出した浜田の歌は、奥田民生との「春はまだか」でも紹介しています。